実習車両のフェアレディZが不調!!
2006年09月29日 実習車両のフェアレディZが不調!!
症状はエンジン始動でブォーンとかかるが、すぐにエンスト。
何度やっても同じ状態。メータパネル内のエンジン警告灯が点灯しているので外部診断機で点検。
スロットル系のダイアグが入っている。ダイアグをクリアーして再びエンジン始動。ストールしない!イグニションOFFでエンジンを停止し、すぐ始動させても問題ない。しばらくしてエンジンを始動すると不具合発生。放置すると不具合発生?スロットルモータ、ECUの配線を点検するが問題なし。ECUかな?でも、ECUは簡単に壊れないしなぁ?
スロットルモータASSYの異常?アクセルを踏み込むと回転が上がるのでモータはOK。閉位置学習を実施すると異常コードが出る。まずは取り外し、いじってみる。ん・・・?スロットルの戻りが悪い?他の実習車両のZのスロットルモータを外して違いを見てみる。明らかに戻りが悪い。
せっかく他のZのスロットルモータを取り外したので不具合車両に取り付けてみる。ダイアグをクリアーした後、エンジン始動。いろいろ試したが問題ない。やはりスロットルモータASSYの不具合だ。新しいスロットルモータASSYは取り寄せるとして、早速、不具合のあるスロットルモータASSYを分解。戻りが悪いので油を注してみる。なんと戻りが良くなった。何度も戻りを点検してみたが調子が良い。
もう一度Zに取り付けて様子を見る。何度も始動、停止、放置を繰り返しても停止しない。ダイアグも出ない。
不具合原因はスロットルの戻りが悪いためエンジン停止後の全閉位置が正常に検出できず異常コードが出て、今回のような症状が出た。整備マニュアルによるとエンジン停止後5秒経ったとき位置を検出するようだ。すぐ再始動すると不具合が出なかったことに納得。
今回は一級自動車整備科の故障診断の良いテーマになりました。
今回の実習は2年生が作業していたものです。
私はとなりで1年生の実習を見ていたので詳しいところは見ていなかったのですが、電子制御式といってもスロットルバルブは機械部品で構成されていて、さらにバルブの戻りはスプリングとギヤを使用しているので電気的には異常が無くても、制御条件に合わなければ不具合となる一例だと思います。本来はスロットルボデーは非分解式なので一般的には交換することが修理となります。このところが実際にはむずかしいところですね。
(担当高地)
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